STATEMENT
THE CIRCULATION OF CLOTHES
アパレル産業は長らく供給過多であり、既存の衣服や古着の流通だけでも需要に応え得る状況にあります。私たちはこのような現状のなかであらたに衣服をつくることにどのような意義があるのか設立当初から考え続け、以下の取り組みを軸にブランド「MITTAN」を運営しています。
生産・販売(RELEASE)
MITTANではまず、価値のある衣服をつくることを重視しています。その価値は、流行に左右されない設計や、長く着用できる構造、背景の物語や透明性、そして素材の選び方にも表れています。
天然素材が持つ本来の機能性と、環境への負荷の少なさに着目し、それらを優先して使用しています。今後は、すでに使用している素材についても、より負荷の少ないものへと見直しを進めています。労働環境や動物福祉といった生産背景にも配慮しながら、2028年までに、使用するすべてをこうした基準にかなうものへと移行することを目標としています。
また、製品本体に限らず、裁断くずや資材を含む製造過程の廃棄物についても、可能な限り削減する取り組みを進めています。
修繕・染め直し(REPAIR / REDYE)
2013年のブランド設立以来、修繕と染め直しはMITTANの活動の中心に位置づけられています。着用によって生じた痕跡を受け止めたうえで修繕を施すことで、衣服の価値を保ち、さらに深めていくことを目指しています。また、染め直しによって衣服に新たな表情を加えることも、長く着続けるための工程のひとつと捉えています。
効率ではなく仕上がりの美しさを重視し、縫製には綿糸を使用しています。これにより、自然由来・化学染料を問わず、染め直しの際に色が入りやすく、完成度の高い仕上がりが可能となります。
買取(BUYBACK)
2021年より開始した買取プログラムでは、衣服の状態を問わず、日本国内での販売価格の20%での現金買取を行っています。一定の価値で買い取ることで、MITTANが生産した衣服がその後も価値を担保し続ける仕組みを構築しています。これにより、衣服がひと時の消費に終わることなく、循環のなかで再び役割を持つことが可能となります。
※現在、MITTAN製品の修繕・染め直し・買取サービスは、日本国内に製品をお送りいただけるお客様に限りご利用いただけます。2028年までに、日本国外主要地域でも現地での回収体制を構築することを目指しています。