ベンガラ染
微細に粉砕した酸化鉄を主原料とし、少量の水で生地に揉み込んで定着させる、顔料による染色技法。焼成温度によって赤・黄・黒の3色があり、それぞれの組み合わせや酸化チタン(白)との併用によって、幅広い色調を生み出すことができます。天然の鉱物を用い、加熱や大量の水を必要としないため、省エネルギーで比較的環境負荷の少ない方法とされています。MITTANの製品では、顔料の定着に天然ゴムを用いることが多く、紫外線に強く、日光による退色が起こりにくいのが特徴です。一方で、顔料染め特有の性質として、摩擦によって色が落ちやすい面もあります。
この染料は日本では「ベンガラ」と呼ばれ、その語源は、かつて紅殻顔料の主要産地であったインドのベンガル地方に由来すると言われています。布以外にも、陶器や漆器、建築の仕上げなど、古くから幅広い分野で用いられてきました。
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